yukiakiの日記

映画とサッカーと漫画と猫が好きな男の生存確認ブログ 週刊少年ジャンプの全漫画の感想を書いて14年目

映画『ベルセルク黄金時代編 Ⅲ 降臨』感想 『蝕』迫力はあったが絶望が足りない! 愛憎溢れた果ての圧倒的絶望が!! あと最後のテーマソングは完全に蛇足!

Ⅰ 感想 → http://d.hatena.ne.jp/yukiaki042/20120211/1328944191

Ⅱ 感想 → http://d.hatena.ne.jp/yukiaki042/20120626/1340723050

R15+版を休日夕方の回を観賞。観客は20人くらい。ほとんど同年代っぽい30代の男性でした。


公式サイト → http://www.berserkfilm.com/index.php

黄金時代編最終幕。

Ⅰ、Ⅱと盛り上げて盛り上げてきての最終幕は、正直「絶望感」が足りなかったです。原作にあったあの泣きたくなるほどの慟哭が、期待ほどは感じることができませんでした。

それは僕が多感な青年時代に比べて大人になったからでもあるでしょうが、正直もっと『蝕』に時間をかけてほしかったです。

蝕の舞台の圧倒的スケール感、使徒の気持ち悪さや迫力は十分だったと思いますが、実際に鷹の団の団員達が生贄にされる場面はもっとねっとりと時間をかけてやってほしかったです。絶望のうちに死んでいく人間達の様(それはある意味でもっともその人間が出る瞬間)があっさりとしすぎだなと思いました。

それはある意味でグリフィスの内面描写に時間をかけすぎたせいもあるのかなと思いました。もちろんそのおかげで彼の中のやりきれなさ、ガッツへの愛と憎しみ、死ぬことすらできぬ我が侭さ、自分を慕ってきたものすらも踏みつけて前に進んでいくという魔王の本性、そのあたりはとても良く分かることができました。その選択をとった意味も。

だけど、それでも僕がこの映画に期待していたのは「圧倒的絶望」そして「その中で懸命にあがくガッツ」であったので、その点は残念でした。

ですが、全体を考えてみれば、おおむね満足のいく映画化だったと思います。

ただ、終わったあとのエンディングテーマが意味分からなかったです。あれは絶対に蛇足!