- 作者: 初野晴
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2010/07/24
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (53件) を見る
謎を解くというプロセスも面白いですが、それよりも問題を抱えている人物をいかに機転を利かせて救っていくかということに重点が置かれていて、その部分がとても良く練られていて、気持ちの良い青春ミステリ小説でした。
特に表題にもなっている吹奏楽部と演劇部の即興対決を舞台にした『退出ゲーム』、そして全面白色のルービックキューブの謎を追う『クロスキューブ』は読後感が素晴らしく、僕は大好きでした。
ただ登場人物(特に主人公の一人のハルくん)のインテリジェンスが高すぎて「こんな博識な奴等ばかりの高校があるか!」と何度もツッコみましたが、語り部にもなっているチカちゃんが元気で好感が持てるキャラクターだったので、全体的にはそんなに気にならずに読むことができました。