- 作者: 村上隆
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/11
- メディア: 単行本
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芸術ってなんだろう、なんかよくわからんくらい高額で取り引きされている現代アートってなんなんだろうと思っていたので、そのヒントになればと思い読んでみました。
村上さんの分析による現代のアート(ここではART)解説はけっこう前述した僕の疑問に答えてくれる内容なうえに、自分のぜんぜん知らない世界の話なので、「へー、そういう風に考えるんだ」などの数々の発見があり、とても面白く読めました。
ARTは文脈を理解してこそ楽しめるというのは、よく考えてみれば当たり前のことで、例えば僕の大好きなサッカーなんかも、なにも知らずに見ても面白さは伝わりにくくて、前提としてルールを覚えて、そのうえで選手の特長、チームの歴史や個性などを知って観れば、より面白くなるという点は同じなのだと思いました。
個人的には村上さんはこの本でけっこうこの本の中でネタばらしをしているのはけっこう驚きでした。
「西欧における現代美術のコンテクスト」とか「勝負の分かれ目」とか未来のアーティストに向けた話の部分は、言ってることはことは当たり前ですが、これができてなくて失敗しているアーティストは多いだろうなと感じさせるものでした。黙っていれば利益独占できるのにと思う反面、下を育てなければならないという彼の考え方はとても興味深かったです。
読み終えて「ART=よくわからないもの」が「ART=ちょっと面白そうなもの」に認識が変化しました。
一つ面白そうなことが増えて良かったです。