- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/26
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 86回
- この商品を含むブログ (229件) を見る
直木賞受賞作で超有名作品ですが、僕は初めて読みました。
とても面白く、同時に昔を思い出してとても切なくなりました。作品の描かれた年が2000年前後で、僕の10代の青春時代の少し後ですが、その雰囲気には似たところがあり(物語のような劇的さはなにもありませんでしが)、敏感に反応してしまったのかもしれません。
「その人のことが好きなの?」「分からない。ただ他のことが考えられないだけだ」
空を飛ぶなんて中学生にはとても簡単なことなんだ
石田衣良さんは「青春時代まさにその時」を言葉で切り取るのが本当に巧いなと思いました。
ああ、僕もかつては不安で窮屈で、だけどバカみたいに笑って楽しかった、今よりももっと純粋に友達と向き合ってたし大切にしていた、何も分かってなかったけど無敵だった10代という時代があったんだなあと思い出せました。
すごく良かったです。