yukiakiの日記

映画とサッカーと漫画と猫が好きな男の生存確認ブログ 週刊少年ジャンプの全漫画の感想を書いて14年目

石田衣良『4TEEN』感想 不安で窮屈で、だけどバカみたいに笑って楽しかった。僕もかつては10代だった。

4TEEN (新潮文庫)

4TEEN (新潮文庫)

直木賞受賞作で超有名作品ですが、僕は初めて読みました。

とても面白く、同時に昔を思い出してとても切なくなりました。作品の描かれた年が2000年前後で、僕の10代の青春時代の少し後ですが、その雰囲気には似たところがあり(物語のような劇的さはなにもありませんでしが)、敏感に反応してしまったのかもしれません。

「その人のことが好きなの?」「分からない。ただ他のことが考えられないだけだ」

空を飛ぶなんて中学生にはとても簡単なことなんだ

石田衣良さんは「青春時代まさにその時」を言葉で切り取るのが本当に巧いなと思いました。

ああ、僕もかつては不安で窮屈で、だけどバカみたいに笑って楽しかった、今よりももっと純粋に友達と向き合ってたし大切にしていた、何も分かってなかったけど無敵だった10代という時代があったんだなあと思い出せました。

すごく良かったです。