yukiakiの日記

映画とサッカーと漫画と猫が好きな男の生存確認ブログ 週刊少年ジャンプの全漫画の感想を書いて14年目

映画『トゥルーグリット』感想

   公式サイト→ http://www.truegritmovie.com/intl/jp/


『荒野、復讐、少女』と自分の好きな要素が詰まっていたので興味を持ちました。日曜日に新宿武蔵野館で鑑賞。100人くらいの劇場は満員でした。


8点


期待通りの映画でした。荒野の雄大さと厳しさ、父親の形見の銃を懐に当てのない冒険に出る少女、無骨な無法者たちの銃撃戦など、僕の見たかったものがしっかりと詰め込まれていました。

この映画は僕は半分くらい見てやっと気がついたんですが、主人公の少女の一人称視点で描かれています。そのため少女が見たものしか描写されません。そのため思わせぶりに登場した人物や死体が後にまったく絡んでこなかったり、親の敵が唐突に現れたり、突然復讐とは関係ない要素でピンチになったりと映画ぽくない出来事が起こるのですが、それはそれで少女の記録(記憶)なのだと解釈すると味があるなと思いました(片目の相棒や知り合って一緒に旅する伊達男が結局何者でどうなったかは伝聞で観客には描写されませんし)。

個人的に最も気にいったのは映画のラストシーン、片目の相棒が少女を救うために荒野を駆けるシーンです。それまでリアルな厳しい荒野をたんたんと描いているのですが、その部分だけは夕日をばっくに馬が走ったり、星が綺麗に瞬いていたりと完全に映画的なファンタジーでめちゃくちゃ格好良く描かれてます。「ああ、少女にとってこの時のおっさんが凄い格好良く見えていたんだな」と思えてホンワカしました。

全体的にとても丁寧に作られた映画なので、西部劇に興味のある人には是非お勧めしたい映画でした。