前作ニッケルオデオン「赤」に続く一話8Pの読み切りショートが13編収められた短編集です。前作【赤】がとても面白かったので楽しみにしていました。
一つ一つの話は独立しているので、どこから読んでも大丈夫な親切設計。物語がちゃんと終わるのって気持ちがいい。
【赤】の感想 → http://d.hatena.ne.jp/yukiaki042/20120215/1329310471
- 作者: 道満晴明
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/02/20
- メディア: コミック
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公園に遊星爆弾が落ちていたり、星に願いをかけたら唾液が酒になったり、ポイント制で願いを叶えてくれる悪魔がいたり、どうしたそんなの思いついたんだろうという設定や展開がとてもシャープに切り取られ綴られていて、頭の中の妄想神経をビンビン刺激されました。
エロもグロも不条理も、とにかく色々ごちゃまぜにされたなかで、全体的に切ない系の話が多いという不思議。
ハッピーエンドな結末ばかりではありませんが、それぞれの環境の中で、その世界を肯定して生きているキャラクターたちがいるというのは、とても魅力的でしだし、とてもポジティブだなと思いました。
道満晴明さんのような妄想ができる人間にわたしはなりたい。