yukiakiの日記

映画とサッカーと漫画と猫が好きな男の生存確認ブログ 週刊少年ジャンプの全漫画の感想を書いて14年目

漫画『僕のこころのヤバいやつ1、2巻』感想 積み重ねが素晴らしくどんどん市川と山田2人の関係が好きになっていく漫画

Twitterで流れてきたカツカレーの話に文字通り心を打ち抜かれ、ゴロゴロと転がりたくなる衝動を職場の休憩室で耐えに耐えた事から興味を持ちました。

読んでみると期待通りの「からかい上手の高木さん」以降一ジャンルを築いた、女の子が積極的な好意を見せてくる、もしくは両思い同士が二人だけの世界の中でイチャイチャする形式の漫画ですが、ただ可愛いとか悶えるくらい尊い感情を揺さぶられるとか、そういう次元を一つ超えた破壊力がありました。

「豪快なKOが狙える右ストレートかと思いきや、それは実はコンビネーションパンチの起点でしかなかったのだ」と驚愕した時にはもう遅い、倒れることすら許されない連続性の中に、自分は飲み込まれていきました。

人が人を気になる瞬間、好きになる瞬間、恋に気づく瞬間、その場面を丁寧に描写しているからこそ、読み進めていく度に積み重ねがあり、それがより大きな読者の感情「付き合っちゃえよお前等!」という叫びを呼び起こす傑作でした。

自分を市川に感情移入させるというよりは、どんどんこの二人だからこその関係性が好きになっていく、そんな漫画でした。

そして、そのまま、単行本以降のWEB連載分も最新話まで読みましたが、マジでどんどん強度が上がっているので驚愕です。「前話で左レバーを打たれてガードが下がったからこそ、今話で空いた顔面を綺麗に打ち抜かれてしまった!」という感想を持つくらい、破壊力抜群、そして感心してしまっております。