yukiakiの日記

映画とサッカーと漫画と猫が好きな男の生存確認ブログ 週刊少年ジャンプの全漫画の感想を書いて14年目

映画『ピーターラビット』感想 ウサギの概念が揺さぶられた……あいつらは可愛い害獣(ほめ言葉)だ!

平日のレイトショーを吹き替え版で鑑賞。観客は20人ほど。若い人が多かったです。

公式サイト⇒ 映画『ピーターラビット』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ


映画『ピーターラビット』予告

ピーターラビットの原作絵本は読んだことないですが、グッズとか色々出ているのを見て勝手に牧歌的なイメージを想像してました。しかし、冒頭からそんな思いを粉々に粉砕してくるがごとくに叩きつけられる、ウサギ達のわんぱく&身勝手っぷりに驚きました。

一応予告編である程度覚悟して「トムとジェリー」のように「仲良く喧嘩しな」を想像していったんですが、それを遙かに越えた、ウサギと人間の殺し合い(ギリギリ死人が出なかった、事前にパイにされたり心臓発作起こしたウサギや人間はいるけど)「仁義なき戦い」がそこにはありました。

あまりにも吹っ飛びすぎていて最初はちょっと引いていましたが、「この害獣め!」と主人公のマクレガーがキレてきて、こっちもそれを受け入れはじめると、とたんに面白くなってきました。

「ウサギは純真無垢なんかじゃない害獣だ、しかし可愛い」という新たな価値観を受け入れる代わりに(ある意味で何かを失った結果)、その後の展開は大爆笑できました。すごいセンスです。

またコメディ映画でありながら、最後には「争いは何も生み出さない」や「真剣に殺し合った敵こそが、愛するものよりも相手を理解しているものだ」といった真実を、自然に観客に想起させる展開も良かったです。

あと、エンディングのアニメーションは素晴らしすぎて言葉を失うほどでした。この映画のあらゆる毒気が浄化されていく清々しさを感じました。

……色々カルチャーショックでしたが、笑えて感動できる傑作映画だったと思います。


追記:スタッフロールが終わった後に事前に募集したであろう多くの一般人のうさぎ写真が流され「いつまでうさぎちゃんと仲良しでね」みたいなコメントが流れてくるのは、笑ってしまいました。写真はどれもめちゃくちゃ可愛いのですがこの映画の内容の後に流されると「本当に大丈夫かこの人たち!」となりました(笑)