- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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万城目さんの本といえば、その緻密に作り込まれた世界観が魅力です。
現代まで脈々と受け継がれている不思議な伝統を、主人公視点で少しづつ紐解いていく展開は、毎回わくわくさせられています。
本書もその系統で、琵琶湖の東岸に住む日出家とその一族の持つ不思議な力が物語られます。
その世界観は、登場人物をはじめ読み進めていてとても魅力的でした。わくわくしながら次のページをめくって最後まで読み切れてしまいました。
しかし一方で読み終わったあとの物語の印象としてはけっこう不満が残りました。特に棗広海くんの最後の力についてはご都合主義としかいいようのない展開で、もっと他にやりようがなかったのかなあともやもやしたものが残ってしまいました。
途中までとても面白かっただけにそこは少し残念でした。