森博嗣『どきどきフェノメノン』感想 どきどきしたいですな

どきどきフェノメノン A phenomenon among students (角川文庫)

そういえば最近どきどきしていないなあと思いました。

マンガは面白いし、サッカーは熱いし、創作活動は刺激的ですが、恋愛特有のあの「どきどき」はないなあと。

本書は個人的には「なんでそうなるのかな！」的な驚きのある恋愛小説でした。その驚き、つじつまがあってなさがある意味リアルだなと感じ面白かったです。

恋愛って他人のを見ても、自分を振り返ってみても、一から百まで筋道立てて説明できるものでないのがほとんどです。どこかで「落ちる」としか表現できないような気持ちのジャンプがあります。

それはたぶん恋愛が多くの偶然と少しの必然で成り立っているものだからだと思います。

ああ、なんか「どきどき」したいですな。