yukiakiの日記

映画とサッカーと漫画と猫が好きな男の生存確認ブログ 週刊少年ジャンプの全漫画の感想を書いて14年目

大槻ケンジ『サブカルで食う』感想 食うとまではいかなくても表現活動を死ぬまで続けたい僕にも得るものは多かった

サブカルで食う 就職せず好きなことだけやって生きていく方法

サブカルで食う 就職せず好きなことだけやって生きていく方法

サブカルで食う。これは特にこれといった大きな才能がなく、いろいろなジャンルに手を出しながら、アンダーグラウンドな界隈で食っていくにはどうしたらいいかを書いた指南書だ。

言っていることは例えば「印税契約やちゃんとしろ」とか「ドラッグはやるな」とか常識的な事がほとんどでなのですが(でもサブカルに興味のある人はこの常識ができないという指摘があり、それは正しいと思う)、その中で表現者としては当たり前なんだけど「自分の好きなジャンルを底上げしたいという気持ちが大事」という文句は、けっこうガツーンとくるものがありました。

僕はこれを、サブカル界隈って広いようで狭いし(深いけど)そこで大きく稼ぐのなんて不可能なので他人を押し退けていくというよりもみんなで盛り上がろうとする心意気の方が大事だということと、自分自身のホーム(原点)を持てということだと解釈しました。

大槻ケンジさんが一時売れなくなってもずっと生き残ってこれたのは、ロックミュージシャンという原点があってのことあろうし、辞めずに続けてこれたのは自分自身のためだけではなく、同ジャンルの仲間のために何かをしてあげようという気持ちがあったからではないかと思います。

僕は「食う」ということはなくても、小説や絵、自主制作映画という表現を死ぬまで続けていけたらなと思っています。そのとても大きなヒントにこの言葉、そして本はなったと思いました。