yukiakiの日記

映画とサッカーと漫画と猫が好きな男の生存確認ブログ 週刊少年ジャンプの全漫画の感想を書いて14年目

映画『ブラックスワン』感想

公式サイト http://movies2.foxjapan.com/blackswan/

土曜日のレイトショーで鑑賞。カップル連ばかりで、だいたい10組くらいいました。男一人で鑑賞は少し肩身が狭かった。


9点(10点満点中)


白鳥の湖で念願の主役を射止めた主人公ニナが、黒鳥の演技が出来ない重圧、気持ち悪い演出家の誘惑、憧れていたバレリーナの没落、役を狙うライバルの台頭、母の狂気じみた期待、周囲の嫉妬など様々なものと闘い徐々に虚構と現実の区別がつかなくなって壊れていきながらも、どんどん役にはまっていくという話。

まずこの映画、下手なホラーよりよっぽど怖いし痛い。爪を切りすぎて指まで切ってしまうシーンとか、30も近い男があまりに怖くて『ヒー! (>_<)』と時々目を背けてしまいました。(・・・俺が痛々しい)
でも不思議なことに目を背けるのに目が離せない。そえはひとえにナタリー・ポートマン演じる主人公のニナが、壊れていけばいくほどにどんどん綺麗に魅力的になっていくからなんですね。一人の女として表現者として覚醒していくニナから目が離せない。作中の言葉を借りるなら本当に「不感症女」から「セックスしたい女」に変わっていてびっくり。自分は今まで家庭的な女の人が好きかと思っていたけれど、こういう危ない女性の色気も大好きなんだなと新たな発見でした。

とにかく色んな意味で凄い映画で面白かったです。

・・・でも見終わった後のカップルがみんな微妙な表情だった。そりゃあ痛々しいし、彼氏が他の女に引き込まれていたらいい気はしないだろうなと思いました。本当にご愁傷様です。そういった意味では人を選ぶ映画であるとも思いました。