yukiakiの日記

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  映画 『告白』 感想 

公式サイト → http://kokuhaku-shimasu.jp/index.html

見終わったあと、とても胸くそ悪なる最高な映画でした。
最近のとりあえず最後にいいこと言っておこう映画の氾濫にうんざりしていた自分には、自分をダークサイドに落としてくれるまさに期待通りの映画でした。
とにかく登場人物が全員自分勝手。(中学生だから当然にしても)私がこんなに苦しんでいるんだから、何をしても許されるという勘違いを持って他人を傷つける人間ばかり。そしてそのことを自らの告白の中では格好つけたりごまかしたりして、少しでも私は悪くないということを印象づけたい人間ばかり。唯一、自らの狂気に自覚的なのが、松たか子が演ずる主人公の教師森口なのだが、その狂気を隠そうともしないだけにたちが悪い。
特に自分が印象に残ったのが犯人Aを徹底的にいじめることを煽るメールを回していた女が、それをやらない生徒に「あんた森口先生が可哀相と思わないの、感情ないの」とと言ったところ。「自分のやってること見てみろよ!」と心の中で突っ込んでいました。
でも、ここまで胸くそ悪くなりながらも、自分はこの映画凄く面白かったんです。なぜならこれは今まで見た復讐劇の中で、最も鮮やかに、最もどす黒く、復讐を成し遂げた物語だと思ったからです。自分は直接手をくださず、周りの状況を利用して犯人A,Bを追い詰めて、結局は自らが自滅させる形で圧倒的な後悔を相手に与える。娘を殺された女の復讐としてはこれ以上ないくらい完璧な成果です。そしてラスト、後悔に打ちひしがれた犯人Aを見下しながら言う茶目っ気たっぷりの台詞。痺れました。
しかしながら、人にはお勧めしずらい映画です。CMの『極上のエンターテインメント』なんて全くの嘘っぱち。映画が終わった後の他の観客の沈んで一言も発しない状況からも伺えますが、人を選びます。ただ、映像演出は美しく、役者の演技も松たか子さんを含めて鬼気迫るし、テーマもしっかりしてる、作品の完成度は間違いなく高いので、心を強く持って準備して、多くの人に見て貰いたい映画だなと思いました。